色相環は実際にどう働くのか
色相環は一つではありません。色をめぐる議論の多くは、二人が別の環を見ていることから生まれます。
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二つの環、二つの仕事
美術の授業で習う環は、赤・黄・青を頂点に置きます。これは顔料の話で、絵の具を混ぜるほど光が吸収されていく世界を説明します。デザインソフトの中の環は赤・緑・青です。画面は光を引くのではなく足すからです。どちらも間違いではありません。絵の具で青と黄を混ぜれば緑になり、画面で青と黄の光を平均すればグレーになります。どの色が反対かを問う前に、自分がどの素材で作っているのかを確かめてください。
色相・彩度・明度
環の上の位置が示すのは色相、つまり色の名前だけです。ふるまいを決めるのは、あと二つの数値です。彩度は色の強さで、0のグレーから100の最も純粋な状態まであります。明度は同じ色相のまま黒から白へと動きます。うまくいかない配色の多くは、色相は正しいのに明度が揃いすぎています。同じ明度の五色は、一つずつはきれいでも、読ませる相手がどこにもありません。
暖かい・冷たいは相対的
環はおおまかに、赤・オレンジ・黄の暖色と、緑・青・紫の寒色に分かれます。ただし温度は絶対ではなく比較の問題です。青に寄った赤は、オレンジに寄った赤の隣では冷たく見えますし、青ばかりの配色では緑が暖色の役を担います。実務で効くのは一貫性です。意図せず温度を混ぜることが、悪くない色の集まりを偶然の産物に見せてしまいます。
覚えておきたいこと
光を混ぜているのか顔料を混ぜているのかをまず決め、色相・彩度・明度を一つではなく三つの判断として扱ってください。
二色を混ぜて環の働きを見る